【当院の特徴】

整形外科は、手足、そして脊椎の病気を主に扱います。これは近年、運動器という言葉で表現されるようになりましたが、動けることは本当に喜びであり、幸せです。「PPKピンピンコロリが理想の人生」と思っている人も少なくないと感じています。しかし、近年高齢者の急増により、また、スポーツ少年に見られる障害により、動けなくなる生活・スポーツを楽しめなくなる生活を余儀なくされている人も、格段に増えてきたと実感しています。動けなくなることは、自分自身の問題に留まらず、家族にも、社会的にも非常に負担になりますし、大会を前にして出場を断念せざるを得なくなる若者の気持ちを考えるとやる瀬ない気持ちにもなります。

 

私は整形外科医で、医師となり約50年の経験があります。その間、脊椎脊髄外科指導医、リウマチ専門医、スポーツ医、リハビリ医として、多くの手術経験もし、リハビリを積極的にすすめてきました。65歳になり、ある先輩の言葉により、医療に生涯携わることが自身の天命であると気づき、「動ける喜び」を分かち合いたく、リハビリ中心の医院を開設しました。

従って、私の医院は、他の整形外科医院と違い、リハビリに携わる理学療法士が現在11名います。皆、明るく、元気で、真面目なスタッフです。

 

さて、リハビリといえば、腰などを温めて、電気マッサージをし、牽引をするイメージの人もいるかと思いますが、私の医院では、牽引の機械はありません。温めたり、筋肉の電気マッサージなどの機械はありますが、それらにより得られるものは、多少気分がよくなり、体の疲れがとれますが、比較的短時間に失われる効用です。「患者さん自身の動ける機能」の維持・獲得のためには、「患者さん自身の意思で筋肉を動かす運動」が必須です。しかし、単に動けばよいかというとそうでもありません。特に、内科的あるいは、整形外科的さらには神経的な病気ある人の場合、「動ける機能」の維持・向上のためには、関節、筋肉、神経、呼吸、循環器など専門的な研究結果を理解して、患者さん自身が、運動を継続する必要があります。そのためのサポート専門職がリハビリ医であり、理学療法士であり作業療法士です。

 

急性の痛みは、薬や注射でかなり早く和らげることができますが、慢性の痛みや再発する痛みは、根気よく運動を続けるのが一番だと、世界中の研究機関が認めています。最低3~4ヶ月は必要です。しかし、運動では時に痛みが悪化することもあります。その場合もリハビリが原因だとすぐには思わないで、スタッフに相談しながら、リハビリを継続することが必要であると考えています。

 

また治らない痛みもあります。お年寄りでは一人でいくつかの病気にかかり、また変形が進んだ方、リウマチや難病の方などです。この場合も薬など最低限に抑えて、いわゆる、病気と上手に付き合う生き方が、上手な生き方だと思います。また若い人でも、今は軽い症状であるが、治ったと放置すれば将来重症になることがかなりの確率で予想される人もいます。そのためにも継続的なリハビリは重要だと考えています。

詳しくは、「当院の治療方針」を呼んでいただければと思います。